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オーディオは宗教ではない、生き方の指針だ 門松を爆破せよ
Posted by - 2024.04.26,Fri
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Posted by Siina daioujou - 2010.09.10,Fri
その日、オーディオに出会った
それまで見てきたどんなものでもない「本物の」オーディオに

それで何をしようというのか
それで何を見ようというのか
それで何を聞こうというのか

オーディオというものに触れる人間にそのような問答は不要である

それをこそ無心に求めるがゆえに 彼はオーオタなのであるから





孤独のオーディオ 7話




その奇天烈な男はひたすら胡散臭い



「スピーカーばかりみていたようだが、 何をしようというのか(*´Д`) 」



誘われるがままにカレー屋へ連れられたト・ヨブレは
自分が何を求め、何をしようとしているのかを語る

これまでの経緯、求めているもの、発見したもの探すもの
不思議とそれらを語る気になったのは、その男がそれと悟らせる程度に
言葉の節々に見せる「自分もエロ・ゲーを嗜む」という意思表示だった

ト・ヨブレよりも幾分か歳を重ね、何年も前から社会で飯を食っているせいか
よくある若さゆえのエロ・ゲーへの奇妙な崇拝や意思表示はなく
落ち着いた様子でホワイトアルバム(当時はまだリメイクされていない)の魅力を語る姿は
それなりの苦楽を二次元煩悩と過ごした者、まさに悟りを開いた様子である

カレーを完食しきり、辺りが夜の街へ変化しようという時間までエロ・ゲー談話が進む


ただそれだけで終われば、不思議な男も居たものだ で終わったのだが・・・



「ト・ヨブレヽ(´ー`)ノ 部屋にこないかね」

卿は初対面を会ったその日に招くのか、豪気なことをするものだ

「今日でなくてもかまわないが、一度くるといい(*´Д`) 」

いや、この際招きに応じるとしよう、オ・タクーの部屋拝見といこう




そこで一度断れば、きっと
二度と再び会うことも無く、彼の部屋にあるものを目にすることもなく終わったことだろう

何故か彼はそこで行くという判断をした 正に、人の命運は奇奇怪怪






彼の部屋はそれなりに高額なマンションの高階層にあった
身なりが素人目にも良いことから、おそらく高給取りであることは伺えたので予想の範疇内である

貴族のエロ・ゲマーも昨今そう珍しい存在ではない

部屋の一角を煩悩の秘密道具を収めてあったであろう空き箱が埋めていたり
壁一面に貼り付けられ、ド根性ガエルのごとき薄っぺらい姿にされた哀れな美少女達の姿があったりと
とても世間様にお見せできぬ生活空間を隠し持つのに身分の貴賎はない




しかし、この部屋にあったものは桃色の空間などでは断じてない
ロフト付きの広い室内の一角を完全に占拠していたのは

無骨なくすんだ木の色そのままのやや大型の箱が2つに
見たことも無い鮮やかな色と信じがたい太さのケーブルで繋がれた鋼鉄の地肌むき出しの物体

それが放つ空気は、到底常人に耐えられるものではない


その謎の巨大システムが何をするものなのか、用途は辛うじて判る

木箱は見たことも無いほど大きいが、ネットの外れたスピーカーのように見えるし
二つある鋼鉄の平べったい箱は、おそらくアンプであろうからだ

しかし見たことが無い、こんなものは
だが明らかに自分が見て触ってきたものと、一線以上を隔することは明確である



まるで異質な世界に立ち入ってしまったような哀れな旅人、ト・ヨブレは思わず後ずさった




これは、これは一体なんだ なんなのだ

「オーディオ」

オー・・・ディオ? これがか こんな巨大なものがか? なんの冗談だ

「何処にも冗談などない、これはオーディオだ、これが、これこそがオーディオというんだト・ヨブレ」

鳴るというのか? こんなものが こんな巨大なものが 音楽を出すというのか?

「そうだ、そのために、そのためだけに存在する」






「聞いていくかね?」










その日、耳に入り込んだ「音楽」というものを生涯忘れることは無いだろう
当時のそれより優れた「音」はその後幾度も聞くことになるが
そのとき初めて「本当のオーディオ」で聞いた最初の音は特別なものになった

同時に、ト・ヨブレがやってきた あらゆる行為が無駄になった
どんなに探しても、ゴミ屋に二束三文で転がるミニコン用スピーカーでは
到底太刀打ちできぬと、否応なしに理解してしまうその音色

その全てに魅せられた、音・見た目・雰囲気

まさに、全てを過去のものへとする 文明開化の鐘そのもの
一度として聞いたことの無い、楽器の生々しい音の数々と広がり


革命であった、その感動を言葉で表すには彼の乏しい表現力では身に余るだろう






ト・ヨブレは彼に問うた、どうしてこんな音が出るのかと

回答はただ一言である



「これがオーディオだからさ」





そう、ト・ヨブレがその音を手に入れるにはオーディオを得なければならない
今まで手に入れてきたものとは明確に次元の違う存在
オーディオという名前を持ちながら存在意義の異なる機材達を

手に入れなければならない、自分の手で




その日彼はオーディオを知った

長い長い、旅路の始まりの日である














そしてその日ト・ヨブレは、あまりのことに忘れていた事を彼に改めて問うた



そういえば今更だが卿の名を聞いていない、なんというのか

「そういえば(´Д`;) 名乗るのを失念していた_( (_´Д`)_ 」



「私の名は カ・マーゲ 」












登場人物



カ・マーゲ (マスター・カ・マーゲ)


ト・ヨブレが初めて遭遇した「本物のオーオタ」
本来隠れ潜み、その実態を一切外部に漏らすことの無いオーオタ達が
こうして人々の前に現れることは極めて稀である、いずれ書き記すことになるだろうが
オーオタには極めて厳しい戒律が存在し、それを破ることは己と己の機材の死を意味するからである

遭遇後、曲折を経てト・ヨブレのオーディオの師となるが
そのオーディオ暦は古参のオーオタ以外が死滅しつつある現代においては若手の範疇に入る
しかしながら明確に自分の求めるオーディオのスタイルを確立させ
それを実現可能な技量と経験を併せ持つ数少ない「一流」であり、一目置かれるゆえんである

尚オーオタの世界はこうした特性上、伝道は世襲に頼らざるおえず
新たなパダ・ワン探しもオーオタの義務の一つであり
ト・ヨブレが目を付けられた経緯にはこうした背景も存在する



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Posted by Siina daioujou - 2010.09.04,Sat
良い音楽を聞きたいという欲と
良い機材で聞きたいという欲は、同じように見えて異なる物であるが、しかし

良い音楽というカテゴリに機材という概念は存在しないが
良い機材というカテゴリには良い音楽というものが存在する

だというのに、両者の関係は密接のようでいて疎遠

それを体言する存在

音楽を聞くことを愛しながら、聞かせることを拒む者
音楽を鳴らすという行為を愛し、しかし演奏を拒む者
音というものを愛し、原音を望む者と望まぬ者


オーオタ  彼らはそう呼ばれていた





孤独のオーディオ 6話




祖国厳島に帰国したト・ヨブレは労働した
とにもかくにも労働した、目的はない ただ何かに急かされるように働いた

右も左もわからぬとはまさに、その様子を表すだろう

そんな忙しく日々を過ごす彼だったが
友人の大学組はいまだ学生であるから、比較的時間に余裕があれば夜中でも遊びまわっていた
なんと落ち着きのないと、当時を思い起こせば赤面のいたりだが誰しも覚えのある時期だろう


そんな折、ト・ヨブレはゴミ屋でついに少ない給金を使ってコンポセットを手に入れた

それはオンキョーのミニコンポといっていいサイズのCD/MDコンポで
今まで手に入れたものよりもずっと立派な作りのスピーカーがついており
アンプも小型ながらも銀色に輝く、いかにも当時の彼からすれば高そうな感じがするものだ


嬉々としてとして持ち帰り鳴らしたト・ヨブレの感動を言葉で表すのは難しい
他人のもので聞くより自分の所有物となった物で聞く感動はより大きなものだ

比較的ズッシリと重量が感じられるその2ウェイスピーカーは
これまで段階を踏んで音楽を鳴らしてきたト・ヨブレをして、本来一気に満足にさせるに足る性能だ

しかし、友人の高額セットを一度聞いたト・ヨブレはそれにあるアイディアを重ねようとしていた




あの時、スピーカーはセットで買ったものではなく「別に買って繋げた」と言っていた

そうたしかに運ぶ時スピーカーは「切り離せる」繋いでいる部分が取れるなら
まったく別のスピーカーをつけても動くはずだ

ゴミ屋には色んなスピーカーが大量に並べてある
これを色々つけてみる、凄いスピーカーが見つかるかもしれない





オーディオにおける機材の定義とは

音源入力装置(プレイヤー)から増幅装置(アンプ)につなげ、そこから再生装置(スピーカー)という流れが
ごく一般的な音楽再生である、コンポシステムとはそれを一つの固体に固めたものにすぎない

それら機材は本来個別に別れたものであり、接続端子の規格さえあればどんな組み合わせも可能だ
スピーカーはその組み合わせの中でも特に、取替えて音の変化が最も顕著な存在である

オーディオにおける音変化の優先順位は諸説あるが、部屋などの環境を除けば
「スピーカー>>>>アンプ>>デジタルコンバータ>>プレイヤー>>ケーブル類などの補機類」となる

オーディオは入手した音源そのものを改変して音を良くするわけではない
DAC(デジタルオーディオコンバータ)は音源を改変するための機材ではないからだ

出口優先という合言葉があり、まずもって簡単に音を変化させようというなら
まずスピーカーの側から物事を考えよという思想である、これはまったくもって正しい



きっかけがあったとはいえ、これに一人でたどり着いたのは賞賛に値することだろう

しかし、人知れずしてオーオタ修行の大事な転換点に立ったかと思われたト・ヨブレは


見事に盛大にガーターをかました、それはもう球速60kmでレーンから外へ飛び出すくらいには




具体的には、スピーカーを「交換せず」に「2セット繋げた」






なんとすごい 音がどんどん俺を覆うように出てくるぞ これはすごい
できるかもと思ってやってみたらできた やっぱりスピーカーは「増やせる」のだ

これはすごい発見だ これならもしかして大きなスピーカーに小さなスピーカーを
合体させてみたりとかもできるんじゃないのか

そうすれば大きい物が低音を出して、小さいものが高音を出すようになるのではないか


どうだジ・マール すごい臨場感だろう かっこいいと思わないか?

「そんなことよりメカっ娘書こうぜ★ 俺このエロ・ドウジン見てると興奮してきちゃったよ★」

命がいらないようだな

「まてよせ俺はだなヒートアップしたお前のお熱をクールダウンしようとd アワビュー!!」




哀れな友人が職業柄ついた筋力で折りたたまれ、箱に格納されるという惨めな最後を遂げる頃になると
ト・ヨブレの音楽環境は奇妙な姿となる

メインとなるコンポの本体に2ウェイと3ウェイのセット4つのミニコン用スピーカーが接続され
何をどう間違ったのかPC88proが赤白線でPCと繋がる合間に接続されるなど
現在のト・ヨブレが見れば呆れるであろう無茶な構成である

後に知ることだがPC88proは音楽製作機材であり オーディオデバイスではなく
間に入れたからといって一切音が変化する接続方法ではなかったのだが
いかにもスイッチが一杯で、ステレオに拘っている雰囲気が ト・ヨブレの所有欲を満たした

比較的頑丈な本棚の中にスッポリと納まるその姿は自画自賛ながら収まりよく
頭上から降り注ぐようにおりてくる複数の音に大満足であった


無茶な使い方のためにコンポが青吐息で、大した出力も出せていないことには全く気づかずに


スピーカーを大量に繋げる端子があるAVアンプというものもいいなためしてみるかと
多スピーカー主義真っ只中のト・ヨブレは楽しさを感じていた

スピーカーをとっかえひっかえにし、ゴミ屋で低額で機材を入れ替える楽しさに
物置に溜まっていく粗大ゴミならぬスピーカー達はとりあえず見なかったことにして



同時期にト・ヨブレはドウジンCDを大量に買いだした
それまでは「黄昏」のエロ・ドウジンぐらいしかあまり手をつけなかったのだが
インターネットでサイトからダウンロードできるMP3の魅力に取り付かれ、買うものの比率は逆転した

そのころはネットラジオも盛んであったことから
ラジオトークのあまりの卑猥さに心が動いたエロ・ドウジン屋ヨフ・カシ
CDを出す前からMMORPG「黄昏」絡みだったキ・シーダや
ドウジンCDでジャズとか珍しいと手に取ったコ・ボーネなどと知己となったのもこの頃である

そんな毎日が活力に満ち溢れていた時間
それがずっと続くのではないかと思われたかにみえた

オーディオという単語に コンポ以上の認識を持たなかった



夏の暑い陽射しも少し収まろうかという頃

20の夏から秋へと時が変わる時期

彼は出会ってしまうのである





ことあるごとにゴミ屋で新たなスピーカーを仕入れ
入れ替え入れ替え楽しんでいた彼は、新たなスピーカーが無いかと足を運んでいた

いつもどおりのゴミ屋、リサイクルとは名ばかりの粗大ゴミ置き場
食品と家具コーナーを通り抜け、何時もの家電コーナーの隅に立ち寄ったト・ヨブレは
手に取ったスピーカーのサランネットを外し、ユニットの状態を見ていると




何故か寒気を感じた


視線を感じるのである


ふと後ろを見ると、そこには男が立っていた

痩身痩躯のその男は感情の読み取れぬ顔をしていた
だが、目には得体の知れない力が篭っている

視線はその男からのものだ、しかし知り合いでは当然ないし関係があったという記憶もない

しかし彼は視線を外すことはない ただ何でもないようにト・ヨブレに視線を当てている

雰囲気が 異常だった、視線が一度ぶつかったというのに気にもせずこちらを伺う男は
到底カタギの存在には思えない、威圧感ともしれぬ奇妙な空気を纏っている

周囲には誰も居ない、奇妙な空気を察したのか他の客は居なくなっていた


スピーカーを見るのを切り上げ、立ち去るべきかと考えた所に先んじて

ついに男は3歩ほどト・ヨブレに近づくと口を開いた









「カレーを食いにいかないか?(*´Д`) 」


な、ぁ  ぉ     え?












用語解説



ウェイ


スピーカーのユニット搭載形式を指す言葉 オンドゥルライダーの鳴声でもある

スピーカーユニットは再生する周波数ごとに分類され

フルレンジ - 全帯域用(50Hz~15kHz)
スーパーウーファー - 超低音用(1Hz~100Hz)
ウーファー - 低音用(20Hz~5kHz)
ミッドバス - 中低音用
スコーカー - 中音用(500Hz~5kHz)
ツィーター - 高音用(5kHz~24kHz)
スーパーツィーター - 超高音用(25kHz~100kHz)

これらを組み合わせ
ツィーター+ウーハー=2ウェイ
ツィーター+スコーカー+ウーハー=3ウェイ
という具合にスピーカーの構成を決定する

フルレンジは通常一発のみで使用され、内部回路(ネットワーク)を必要としない(1ウェイとは呼ばれない)

ウェイ数字が小さくなるほど制御が容易になり多くなるほど鳴らしにくく制御しにくいとされるが
実際はスピーカーそのものの構造やユニット特性に依存するもので
操作性は実際には、それほどの差異はない

スピーカーユニットの数が増えることで駆動に必要な出力が大きくなるのは事実であり
同時に複数箇所から音声を出す特性上、再生される音の位置を固定することが難しくなるため
概ね操作性が悪化している、そういう意味では操作性に関係する評価は間違いではない



Posted by Siina daioujou - 2010.09.01,Wed
20xx年某月某日、エロ・ゲーの新作返還を待ちわびる男の姿がそこにあった
待合室のソファーにもたれかかったト・ヨブレは疲れた様子のまま呟く


遅いじゃないか・・・クローツキン
疾風(早漏)イワンの、大層な呼び名に恥ずかしいだろう・・・



購入早々、エロ・ゲーをレポートコピーの借りとして奪われたト・ヨブレは
諦めの混じった台詞を呟くと、そのままソファーで友を待った


彼の新たな友人、クローツキン・ノミネンコフは

僅か7日で20本のエロ・ゲーを攻略すると謳われた
極寒シベリアの血を持つ、速戦の麒麟児である
そのキャラ攻略における緻密さと迅速さでは、友人達の中で他に並ぶものがない

そんな彼はト・ヨブレからかすめとった大ヤクザを僅か5時間で攻略すると豪語し
その期日にあわせてト・ヨブレを寮の一室に招いていたが

その日、ついにクローツキン・ノミネンコフは5時間の期限を守ることは出来ず
ト・ヨブレは失意のまま自室に戻ることとなった



彼が今だオーディオに、それほどの熱意を向けていない時代の一幕である





孤独のオーディオ 5話






2年の監獄生活の中で、ト・ヨブレがオーディオにおいて学んだものは少なかった
ミニコンポの存在にとりあえず満足し、それが個人の自由が保障されない空間において
けして無秩序に使うことが許されないことを悟ったからだ

その間彼はかつて覚えた、音楽への感動を忘れ去り
何処にでもいるただのエロ・ゲマーと成り下がっていた

事情を鑑みればやむおえぬところもあっただろう、しかし
その2年という時間を無為に使い切ったことを悟った時、ト・ヨブレは大いに後悔することとなった


オーオタにとって時間とは、すべからくゆっくりと流れるものである

オーディオ機材が販売される間隔はそれほど狭いものではない
必要な機材を購入するための大金も、時間をかけて蓄積せねばならないからだ

しかしそれはオーオタとなってからの話
ト・ヨブレが安易に過ごしたその年代は高性能でしかも安価な良質の機材達が
数多く生産終了した年であったため、後日オーオタとなったト・ヨブレは血の涙を流したものである


事実この時、最終ロットの機材達をセールで得られていたら
ト・ヨブレのオーオタとしてのスタートは大いに機材的に充実していただろう

そして狭量な視界のまま、大した研鑽を重ねることなく一介の3流オーオタとして
オーディオの深遠に触れえぬまま、平凡な人生を送っていたことだろう




それを気づかせたのは皮肉にも一人の3流オーオタの姿だった
いや、オーオタとはよばれないだろうし、彼もそう自称はしないだろう


彼はその監獄で貴族に位置する存在であった
裕福な生家を持ち、監獄の中にその身をおく事をよく周囲から訝しがられたものだ

彼の趣味は自称するところオーディオであり
傍目から見ても高額そうなオーディオセットを狭い部屋に押し込んでいた


機材の価値を言外に自慢する彼だが、しかし人間としては誠実な男であり
だからこそト・ヨブレと友人となりえたが
そのオーディオ機材の扱いは、当時何も知識のない彼ですら眉を顰めるものだ



ステレンレスラックにコロ足のついたそれは土台としてはあまり良いとはいえず
無秩序にその上に重ねられたアンプ類とプレイヤー
あろうことかその機材に乗せられたスピーカーの姿は素人目に見ても美しくなかった

友人はお世辞にも美的センスに優れているとはいえなかったが

今のト・ヨブレが見ればB&Wの小型スピーカーとマランツのセットと看破したそれは
確かにそこそこの品質なものである、格を見る目は大きく的を外さなかったようだ
しかしそれを選んだことは正解であり、同時に失敗でもあった



オーディオ界における定番的な組み合わせといわれるB&W+マランツだが

その定番さに反して、いずれもオーオタとしてすら使い手を選ぶ機材達であり
そも本格的オーディオシステムをミニコンポと同次元の使い方をする状態で
その価値が2割も出ているとは言いがたい

オーディオという存在が「ただ置けば鳴る」というものでは絶対ないことを
皮肉にも機材を愛し、良い音が出ると喜ぶ彼が証明していた




たしかにすばらしい、これがいいコンポというものか

「そうだろうト・ヨブレ、気に入ったCDをいれてもいいぞ」

ありがたい、その申し出を受けよう
しかし、妙にラックが震えるし 見るからに安定しておらんようだが

「コロはロックしてあるから気にすることもないだろう、それに見た目より重いから落ちることもない」

たしかに落ちてはこないだろうが・・・


「なに大したことではない気にするなト・ヨブレ、それよりどうだワインが手に入った
このご時世だ、ろくに美味いものも手にはいらんだろう、どうだ共に」

卿(けい)は俺が下戸と知ってそれを勧めているだろう、悪趣味なことだ

「少しは飲めるだろう?
一人でこれを胃に満たすには味気ない、たまには付き合うのも友人付き合いというものだ」

やれやれ、そうまで言われて断ることができぬだろうと卿はよくご存知のようだ、もらおうか




彼は幸か不幸か、おおらかで物事を気にしない男で
大きなシベリアの大地の血がそうさせるのか、クローツキン・ノミネンコフは得がたい友人であった

ト・ヨブレはたしかに信じがたいほど高音質なそれを聞いて驚きはしたが
音と一緒に肥満体の腹肉もかくやと震える機材達とラックに意識を大きく取られた

オーオタならば、それが異常なことであると悟ってしかるべきだろう
しかし彼は残念ながらオーオタではなかったし
部屋に響きわたるブーミー音や、後にフラッターエコーと呼ばれる異常にも
一切気を払うことはなかった

それは同時に隣人をも気にせぬということであったから
当時の彼の隣人達はまさに極限の中で生活することを、やむおえず強いられたことだろう






2年という時間は短い
気がつけば訓練期間は終了し、本格的に己の道を模索しなければならなかったト・ヨブレが選んだのは
友人達の誘いを断っての、恋しい祖国への帰還であった

永遠に友人達と騒いでいられるほど、人間の生は幸福にあふれてはいない
得がたい友人との関係は一生続くかもしれないが
伴侶との関係も一生となるかは当人努力次第であるのがいい例だ
社会人としての立場を得るということはこれらの取捨選択を迫られる一つの時期であり
それを否というなら、自由人としてそれなりのリスクを選び、自由人なりの責任を負うのである


社会人としての利点は労働の対価が比較的安定しているという点だ
労働し、対価を得てそれを何に使って生きるかはそれぞれの自由であるから

まだ見ぬ労働の対価とやらが、求人情報でみるよりも実はずっと少ないことをまだ知らない
若干20のト・ヨブレはありもしない大金の使い道を考え続けていた




いよいよ働いて金が得られることとなった
労働するのは恐ろしいが、それより小遣いに頼らずとも大金が手に入る、それが重要だ

さしあたってあの機材のようにいい音がでる機材が欲しい
まさかあんなすごい音を出すコンポが存在するとは

聞くにあれはミニコンポのように一式ではなく
個別に分けて売られているものを合体させているコンポらしい、しかもメーカーは問わぬそうだ


そういえばゴミ屋にミニコンポだけでなく、色々置いてあった気がする
あのコンポにくらべれば小さいが、ちゃんと3段か4段くらい機材が重ねてあった

きっとアンプとCDプレイヤーと何かよくわからないものに違いない、あれがよい





未来への期待を胸にト・ヨブレはついに祖国へ、帰還の途についた

幾度となく足を運ぶことになったそのゴミ屋で
まさしく彼の人生を変える存在に出会うだろうことを、ト・ヨブレはまだ知らない






人物紹介



クローツキン・ノミネンコフ


ロシア人の冷たい血が4分の1流れる巨漢、あまり祖父の面影はない
裕福な家庭に生まれながらオ・タクーへの道を選んだ異端者
疾風(早漏)イワンの異名を持つ、一代の豪傑である

オーオタではなく一般的にオーディオ好きというレベルに留まる人間の姿そのものであり
本来エコノミーより少し上のオーディオ機材を購入消費する一般的市民としてあるべき姿

こういった人々の提供する資金こそオーディオメーカーの命綱の筈であったが
その連鎖が断ち切られ、オーディオに人々が興味を失った時暗黒の時代は到来した

所持していた機材はB&Wのローグレードスピーカーとマランツの小型アンププレイヤーセット
オーオタから見ればエコノミーの部類だが
一般市民からみれば十分高額の範疇に入るだろうことは明白である




Posted by Siina daioujou - 2010.08.29,Sun
エージングという言葉がある、これは諸説様々だが「慣れる」という意味であろうと思う

オーディオはこのエージングと呼ばれる「慣らし」があって始めて完全になると言われているが
たとえ機材がその環境に「慣れて」本来の性能を発揮したとしても

聞く側である人間が「慣れていない」のでは意味がまるでない

どんなに高額のすばらしい機材をいくつも得たとしても
使う側の人間がエイジングされていなければ宝の持ち腐れである

オーディオはたとえどんな願い、希望を人から向けられても
けして妄想に答えることはない、オーディオは使われる道具にすぎないからだ



孤独のオーディオ 4話




尾張、現在の愛知県味噌市にほとんど身の着のままト・ヨブレは降り立つ

学校に現れた悪魔のような面をした人身売買官に脅しつけられ
アスランの傭兵になるかのような面持ちで自ら赤紙にサインをした彼の荷物は財布だけだった

現在も続くこのマンハントによって刈り取られた未来の歯車候補達は
見渡す限りの畑しかない土地に投げ出され、監獄のごとき厚い壁と正門に守られた
訓練施設へ投げ込まれ、2年の月日を送るのだ


あまりの事態の急変ぶりに思考のおいつかなかったト・ヨブレが
身の着のままであったことを咎める者はそこにはいない、周り中そんな食い詰めた連中ばかりだった

口に出すことも憚られる環境での生活は苦痛の一言である
飢えと食中毒との狭間に生きた当時、しかし生きる活力に満ち溢れ


具体的には若いエロ・ゲマー達は少々過酷な環境でも生存するということだ



収監から一月もたてば、流石に部屋に物がないことを苦痛に感じるだろう

ト・ヨブレが実家に送ってくれるように頼んだのは
当時、米と味噌汁しか危険なく食えるものがなかった状態ですら

PCとミニコンポであった

かつて電撃PSを買い集めていたト・ヨブレは、しっかりオ・タクーになっていた




寮生活の大きな問題は部屋の狭さと壁の薄さである

レオパレスどころか殴れば穴が開きそうな薄い壁に向かって音楽を流そうものなら
低音どころかメロディが聞き取れる有様だ

実家のマンションのように壁と床がコンクリートでしっかり作ってある訳もなく
当然出せる音量にも大きな制限がついた

ヴォリュームを絞らなくてはいけない、という経験はト・ヨブレにとって初めてのことだ

そんな苦労を、どういうわけか同時に拉致されていた義理の兄弟に語って聞かせた




兄弟、これはゆゆしいことだ音楽がまるで聞けない
それに隣の部屋から小意気なラップが聞こえてくるのだ、それもどうやら本人だぞ

「それは僕も感じているよ兄弟
なにせロリ・アニーメを見ようにも隣からオ・ナンニの様子が実況中継だ、心が折れる」

壁がまるで意味をなさない、これではエロ・ゲーどころのか黄昏もできない


「しかしまだ僕達兄弟はいい、ここはこれでも一番いい部屋らしいから」

別寮の連中は二人部屋だ、お互いオ・タクーならいいが一般市民とセットになった日には

「悪夢の日々が僕達を襲うだろう、すぐにでも脱走しそうだ」





プライベートがダンボール並の壁で覆われただけの2年間
ト・ヨブレのオーディオ生活は停滞の極みにあった

スピーカーで音が流せないのだから、それは仕方のないことだったが
この圧迫された環境で学んだ大事なことが一つある

低い音は壁を貫通しやすく、高い音はそうではないということだ


音が振動でどうのこうのといった知識は当然当時のト・ヨブレには無い
ただ 聞こえてくるものが全て
隣から聞こえる小意気なラップよりも、映画の唸り音のほうが頭にきたというだけの話だ



オーディオをスピーカーでする

それは環境に最も左右される行為といっても過言ではない
音声を空間そのものを利用して表現するオーディオにとって

薄い壁やわらかい床がどれだけ悪影響を及ぼすか
どれだけ地域住民の皆様にご迷惑をおかけすることになるのか

オーディオは棲家に依存する、これはどうとりつくろっても揺るがしがたい事実なのだ

当然それらを最大限工夫し、最良を目指すこともオーディオの技ではある
事実ト・ヨブレの現在の棲家は6.5畳間であるが立派にオーオタの部屋である

しかし、たとえどんな使いこなしの技術の粋をこらしたとしても
建物が持つ物理的限界を超えることはできない


多くのオーオタが棲家を探すとき
壁や床を実に丹念に叩いている光景は、非常によくみるものだが

その拳で叩く小さな音には、これら苦い経験の一つ一つが詰まっている




そんな彼が当時対抗策として考えた策の一つがヘッドフォンだったが
メガネ族のト・ヨブレはそれを装備すれば苦痛を浴びるだけである

それにスピーカーから再生される、音が広がる様を知った後では
今更イヤホン同様、耳に直接音を流し込むことは憚られた

結局隣人の居ない時間を利用するという逼塞した生活が続くのである






そんな米と味噌だけの生活に慣れ始めた頃のある日
義兄弟と味噌市の中央区に出向いたト・ヨブレはオ・タクー問屋へ向かっていた

味噌市の人の海を掻き分けて電気街を歩く中、突然ポッカリ人の居ない空間に出る
そこには小汚い暖簾に、薄汚れたシャッターが半開きになった寂れた店

人が避けるようにしてその店先を通り過ぎていく中、ト・ヨブレは立ち止まった


店先に並んでいたのはどれも大きな直方体で
彼の目がそれを捉えた時何かは判らなかった、店頭の少しに奥に鎮座した巨大な家具のような物体

長年の使用感が染み付き、排気ガスにまみれ
人々の喧騒の中に埋もれながらも雄雄しいその姿は、今も思い出すことが出来る


ト・ヨブレはそのとき、疑問と興味を覚えつつもそれを知ろうとはしなかった

彼の興味は運命という名のエロ・ゲーに向いていたし

それが、スピーカーとは気づかなかったからだ



ト・ヨブレはそれに背を向けて歩き出した

その現物を目でみることができた唯一の機会であったと惜しむのは
立派なオーオタとなった頃の話である


その歴史を感じさせる巨体の持ち主は「オートグラフ」とよばれていた






用語解説



オートグラフ


英国オーディオメーカー「TANNOY」が1953年から製造した極大型のフロア型スピーカー
詳しい考察は様々なサイトにあるので割愛するが、信じがたいほどの巨大なスピーカーである

オーディオという存在にステレオという概念が存在する以前、モノラルサウンドの時代
スピーカーというものはすべからく巨大であった、これは当時の技術設計や概念では
十分な音声再生をするためには箱そのものを巨大化させるしか方法がなかったためである

スレテオに以降した後、とある革命的スピーカーの誕生から小型化の流れが加速する中でも
ハイ・オーディオとしての大型フロアタイプスピーカーはカタログの中に健在であった

オートグラフはその中でも異彩を放つ存在である

有名人が使用していたなど有名になる機会が多くあったためか
日本人オーオタにとって聞いたこともないのに音が神と安易に決め付けられやすい存在ではあるが
工場全焼による絶滅の危機とその奇跡の復活など
そのドラマチックなエピソードの数々は音楽性を抜きにしてもオーオタ達を魅了してやまない




Posted by Siina daioujou - 2010.08.27,Fri
人間の耳はよくできているもので、万人が音の優劣をある程度聞き分けることが可能だ
よく音痴と言われる人々も、多くは音痴である部分は自分が表現する時のみに作用する
人は生まれながらに良い音と悪い音の平均的区別がつくものなのだ

自分の耳はどんな音も聞き分けると大言を口にする人間は二種類いる

音を聞く訓練を自らに課し、聞き分けるという行為を意識して行う者と
ありもしない妄想を、さも聞き分けているフリをして取り繕う人間である




孤独のオーディオ 3話




その日彼が手に入れたのは、ごく普通のミニコンポであった
お値段僅か1万4千円、ケンウッド製のスリムな本体とスピーカーを持つ当時でさえ数年型落ちの中古品
それでもよかった、たったそれだけでも・・・今までのあらゆる音が過去の物となった

以来7年、幾度の転居をへて尚  それは今だに我が家で健在である



ミニコンポを手に入れてからト・ヨブレの生活は一変した

それまでCDは一度PCに入れ、それからプレイヤーで再生するという流れだったものが
コンポに入れるだけで再生可能な利便性は、一度取り込む手間をなくし
気に入ったものをデータとして残すという方法に変わった

PCを収めたラックの最上段に置かれたそれは手を伸ばせばCDを手軽に入れられ
選曲もリモコンで手軽に行え、ト・ヨブレはその買い物を満足するに十分であった


再び楽曲募集に意識が移ろうかというそんな時、少し変わった端子をコンポの裏に見つけたのである

銀色のリングに赤と白のプラスチックの突起が2つ、白字で横に「AUX」と刻まれている
中古の悲しさか、そのミニコンポには取扱説明書が無かったが
しばしの検索の後それが「音声データを入力するための端子」であることに気づいた


電撃のようにト・ヨブレの頭をアイディアが駆け抜ける




そうだ これがあればPCで再生する音を直接コンポで流すことができる

これはすごい発見だぞ しかもこれならゲームをやっている音もここから出せる



その事実に気づいた時、ト・ヨブレは只管喜んだ
CDを楽しむばかりかゲームも良い音で楽しめるからだ

それを既に悪友から盟友とよぶに相応しい関係になっていた男に
ト・ヨブレは珍しく興奮した様子で告げた




これならどんなゲームもいい音で楽しめる、すばらしいことだ 卿(けい)もやろうとは思わないのか?

「たしかによいことなのかもしれん、しかしト・ヨブレ・・・大事なことを忘れている」

何を忘れていると卿はいうのか? この事実を前にしてより大事ことなど見つからぬ

「我々がやっているのはエロ・ゲーだということだ、よもや艶声を大音量で妹に聞かせるわけにはいかぬ」

な、何を・・・

「許せ、ト・ヨブレ 俺は未だに妹と部屋を同じくしているのだ、俺に兄としての面子を立てさせてくれ」




以来、ト・ヨブレは彼にそれを勧めることをやめた
音楽を鳴らすという行為は、周囲の人間にもそれを聞かせるということでもある

自分が聞いているものが、他人にとって聞いてよいものである保証は無い
まして中学に上がる手前の少女に聞かせてよいものであろう筈が無い

彼は趣味を大事にはしても、兄であることは捨てなかった





盟友としての関係はその後も続いたが、別れの時は何時か訪れるものだ

高校を終え社会に飛び出そうとする二人の最後の会話はごく短いものだったことを思い出す




「エロ・ゲマーとしての俺は今日死ぬだろう、これから俺は公僕として寮に入る これも定めだ」

そこまで思いつめることもあるまい、働くからできなくなるということがあるものか

「いや、俺はいい兄ではなかったが せめてこれからは家族が誇れる人間になりたいのだ」

官憲が誇れる仕事だというのはわからなくもない、しかしそこまでする必要があるというのか

「それは俺もわからん、まあこれからのことなど全部わからんさ ト・ヨブレ、お前はこれから尾張か」

そうなるな、まさか名前と同じ会社にいくことになるとは思わなかったが


「官憲よりは稼げる仕事かもしれんぞ・・・そろそろ時間だ」

そうか、お別れだな 名残惜しいが

「ああ・・・ さらばだ、もう会うこともあるまい」






彼との出会いはエロ・ゲーよりもオ・タクーへの入り口よりも
思えば大きなものをト・ヨブレには与えた、オーディオという世界の入り口はまだ影も見えていなかったが

どちらにせよ、音楽に興味を持つ切欠を彼に与えたのは オーオタでもバンドマンでもなく
ただの家族思いのエロ・ゲーマーであった


クラシックに興味があるからオーディオを始めました
ジャズが好きで毎日聞きたいからオーディオを始めました
大変結構なことだ、実に他人から見れば格好いい理由だろう

しかし音楽を聴く、オーディオをする理由など何でもいいのである


誰にはばかることは無い「聞きたい物をもっと良い音で聞きたい」ただそれだけが理由であってしかるべきだ


今日ジャズ好きとして広く知られるト・ヨブレのスタートラインは
自称高尚なオーディオ者には褒められたものではなかったが

ただ自分一人が楽しむ、最もそれらしい理由であった






用語解説


ミニコンポ


本来オーディオシステムとは大まかに捉えて
プレイヤー(音源入力装置) アンプ(増幅器) スピーカー(音声再生装置) の3つで構成されているが
オーディオとして完成するにはこの3つの別々の機材を個別に用意する必要があった

これを簡略化し1つのセットとしてコンパクトに構成販売する目的で製作されている小型オーディオシステム
スピーカーと本体が一体化しているものはラジカセに分類される

オーオタの世界では安かろう悪かろうとして叩く対象 またはゴミシステムを指す隠語でもある

しかしながら簡単にそれなりの音質を安価に入手できるというハイオーディオには無い絶対的特長を持つ
これはまさしく音楽というものをより多くの人々に聞く機会を与えるための最高のスターターキットであり
かつて世話になったであろうこれらを指して貶める行為はオーディオをする者として厳に慎まれるべきである

ミニコンポの音に満足できなくなったその時、オーディオの世界の扉がようやく姿を現す





プロフィール
HN:
Siina daioujou
性別:
男性
趣味:
オーディオ
自己紹介:
広島某所在住、オーディオを趣味とする
部屋が音聞く・寝る以外の行為不能
ゴミ箱があれば部屋としての面目は立つ
カウンター
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